2011年11月18日

家族性高脂血症

家族性高コレステロール血症のほかにも、まれではありますが、様々な家族性高脂血症があります。

●家族性高中性脂肪血症
病気が起こる仕組みはまだよくわかっていませんが、血液中のVLDLがふえすぎて、中性脂肪値が非常に高くなります。
普通、コレステロールの増加は見られないため総コレステロール値は正常です。
中性脂肪が多いので、この患者さんの血清をしばらく放置しておくと、白く濁ってくるのが特徴です。
成人してから発症することが多く、食べ過ぎたり、飲み過ぎたりすると中性脂肪値はますます高くなり、尿酸値や血糖値の増加もよく見られます。
動脈硬化に関係するかどうかは、あまりよくわかっていません。

●家族性複合型高脂血症
日本では100~200人に1人と比較的多く見られる高脂血症です。
原因はわかっていませんが、血縁者の中にコレステロール値が高い人、中性脂肪値が高い人、その両方が高い人などが入り混じって見られます。
患者さん自身も同様で、どちらか一方が高い人や両方高い人が見られたり、コレステロール値が高い時期と中性脂肪値が高い時期が変動してあらわれたりします。
このタイプの患者さんは思春期以降に脂質値が悪化していき、動脈硬化や、ひいては心筋梗塞をおこしやすくなります。



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Posted by ben at 09:32 │高脂血症